中里内科クリニックDM
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当クリニックの特徴

POINT 1 チームによる治療

日本糖尿病学会認定糖尿病専門医と日本糖尿病療養指導士認定機構認定糖尿病療養指導士の資格を持つスタッフ協力して皆様の糖尿病療養をサポートいたします。

糖尿病の治療は、今までにない作用機序を持ついくつかの新しい薬の登場もあり、大きな進展を見せています。以前に比べてより患者様の個々の病態に適した治療が選択できるようになってきました。一方で、飲み薬が作用の違いで7種類(成分の違いで27種類)、その他、注射薬がインスリン20種類以上、GLP-1受容体作動薬5種類と治療薬が多数になっています。当クリニックでは日本糖尿病学会認定糖尿病専門医が研究会にも頻回に出席し、患者様の治療に資するべく新しい知見を得る努力を続けています。

種々の薬剤が使用できるようになった今日でも、依然として糖尿病の治療には多くの問題が未解決のまま残されています(図1)。例えば、薬により血糖値を下げやすくなった一方、生活習慣を合わせて見直さないと体重が増加してしまう問題などです。特に、SU剤(アマリール、オイグルコン、ダオニールなど、およびそれらのジェネリック医薬品)の正しくない使用により、しばしば就寝中の不顕性低血糖や習慣的な間食を来し、認知症や体重増加が引き起こされているようなことも見受けられます。

2型糖尿病治療の問題点の図

図1

病気の発症、進展には少なからず生活習慣が関与しています。中でも糖尿病は特に生活習慣との関連が強い病気です。残念ながら糖尿病はただ薬を指示通り飲めば良くなるというものではありません。皆様の生活に潜んでいる問題となる生活習慣を明確にし、少しずつでも改善に向けて取り組んでいくことが重要です。そのために、当クリニックでは患者様一人ひとりに具体的な生活習慣をお伺いし、具体的なアドバイスをすることを心がけています。

POINT 2 患者様が100人いれば、病態も100通り

糖尿病は血糖値が一定以上に上昇した状態が慢性的に持続する病気です。その原因としては、インスリン抵抗性(食べ過ぎ、運動不足とそれらから生ずる肥満がインスリンの作用を低下させること;生活習慣と関連が深い)とインスリン分泌不全(インスリンを分泌するβ細胞の機能低下から生ずる;遺伝的な要素が強い)、加えて、注目されているインクレチン作用の低下やインスリン分泌不全に伴うグルカゴン分泌抑制不全などの病態が、患者様ごとにさまざまに関与していることが分かっています(図2、3)。

糖尿病の患者様が100人いれば100通りの病態があると言っても過言ではないのです。こういった複雑な病態をできるだけ把握し、より個々の患者様に合った薬剤を選択(図4)できるかどうかにあると思います。

わが国の2型糖尿病急増の背景の図

図2

糖尿病に関連する種々の病態の図

図3

病態に合わせた経口糖尿病薬の選択(私見)の図

図4

POINT 3 今までの治療で改善がみられない方へ

自分では頑張っているつもりなのに血糖値がなかなか下がらない、HbA1c値が目標の値を達成できない、こんな方も多いのではないでしょうか?食事療法について自分の食習慣に基づいた具体的なアドバイスをされていますか?自分に合った継続できる運動についてアドバイスがされていますか?当クリニックでは、日本糖尿病療養指導士認定機構認定糖尿病療養指導士が皆様のライフスタイルについてできるだけ詳細に伺い、なるべく個人個人の生活状況に応じた具体的で実践できそうな提案をすることにより生活習慣の改善を目指します。無理なく継続できることから徐々にステップアップしながら生活を変えていくことで、皆様に自信をつけていただきながら自己管理能力を高めていただくことを目標としています(エンパワーメント型医療といいます。図5~8)。

行動変容の条件の図

図5

行動変容の条件の図

図6

従来型とエンパワーメント型医療モデルの比較の図

図7

エンパワーメントに基づく行動変容への5つのステップの図

図8

また、POINT 2でも述べたとおり、糖尿病の病態は千差万別であり、実際、患者様の中には、薬を変更するだけで、血糖コントロールがどんどん良くなる方もいらっしゃいます(図9〜13)。特に、SU剤と呼ばれる薬剤(オイグルコン、ダオニール、アマリール、グリミクロンおよびそれらのジェネリック薬剤)単独で治療を受けている方、SU剤を含む薬剤を内服中で度々強い空腹感に襲われる、あるいは冷や汗や動悸などの低血糖症状を経験している方(あなたに合った薬剤がある可能性が高いです)はぜひ当クリニックにご相談ください。

糖尿病の病態について説明する図

図9

自験例の図

図10

自験例の図

図11

アマリール(SU薬)により、強い空腹感(潜在的な低血糖の疑い)を来しており、これを減量することで、間食が減るなど食事療法が改善し、12kgを超える体重減少と共に血糖コントロールの改善がみられています。

SU薬がもたらす低血糖による悪循環の図

図12

ビデュリオン使用症例の図

図13

1日2回のインスリン注射に加えて、3種類の経口糖尿病薬を内服しているにもかかわらず、HbA1c 9%台が持続していましたが、週に1回のGLP-1受容体作動薬の注射と2種類の内服で体重は約9kg減量すると同時に血糖コントロールも著しく改善しています。このように、投薬の変更により大きく血糖コントロールが改善する場合もみられます。

POINT 4 治療に嫌気がさしてしまった方へ

太った、体重が減らない、数値が改善しないなどの理由で、治療を継続するのが嫌になってしまったことはありませんか?怒って患者様のコントロールが改善するのであれば私も張り切って怒ろうかとも思いますが(笑)、怒ったところで患者様には何ひとつ良い影響を及ぼしません。怒られた患者様は自分に自信を失う、自分を責めるなどの自分を否定する感情を抱き、却って糖尿病と向き合う意欲を無くしたり投げやりになったりしてしまいます。怒ることで自己管理する能力を却って低下させてしまう恐れがあるのです。当クリニックでは患者様とのコミュニケーションを大切にし、なかなかよくならない患者様にもスタッフ一同根気強く関わらせていただきます。患者様が良くなろうという意欲を持って糖尿病と向き合えるようサポートいたします(図14~16)。

慢性疾患(糖尿病など)診療における特殊性の図

図14

糖尿病に伴う心理的問題の図

図15

オペラント強化の図

図16

POINT 5 検査結果は当日に分かります

糖尿病の患者様であれば皆が気にしているHbA1c値はもちろんのこと、腎臓合併症(更に言えば、心血管合併症)のリスク評価に大変重要な尿中アルブミン排泄量(尿アルブミン/クレアチニン比)の値(図17〜20)や、血管内皮機能検査(FMD:血流依存性血管拡張反応検査)、いわゆる“血管年齢検査”(CAVI、ABI値)、頸動脈超音波検査、“肺年齢検査”(スパイログラム)、InBodyTMを用いた体組成検査、胸部レントゲン、腹部レントゲン、腹部超音波、X線を用いた骨密度検査なども検査結果は当日に分かります。
また、Holter心電図、自由行動下血圧ABPM、有病率が高いことが判明している睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングとして有用な簡易睡眠ポリグラフィも当クリニックで実施可能です。ただし、これらの検査は結果が出るまでに数日かかります。

日本人2型糖尿病患者における糖尿病腎症の合併率の図

図17

尿中アルブミンの重要性の図

図18

アルブミン尿・eGFRのレベルによる死亡率の図

図19

アルブミン尿とeGFRの低下は心血管イベントならびに腎イベントの重要なリスク因子である図

図20